梅と桜とYOU!

4月28日、札幌にも桜の開花宣言が出た。平年より5日早くて、昨年より3日遅いとのこと。このところ外に出る気も起きないような寒さで、開花と言われてもピンとこない。それでも、例年より早いっていうのは、どうも納得できないなあ。
ご存じかと思うが、梅と桜がほぼ同時に咲く(梅の方が遅いけど)ここ札幌。でも本州の、それも関西に同じような場所があった。以前、大阪旅行で立ち寄った話を少々してみたい。
そこは、大阪や奈良にも近い(北海道人にはあまり理解できない)和歌山の地。当然標高の高い山の中、その不便さは今も変わらない聖地「高野山」だ。大阪から電車を乗り継ぎ、さらにロープ―ウェイとバスに乗って、やっと着く。普通の観光地とはちょっと趣が異なる場所だが、乗り物の中は観光客で賑わっていた。驚くことに、その多くは外国人。いわゆるYOU!ばかり。WHY!何しに日本に?と問いたくなるけど、目的は世界遺産に決まっている。

ご覧のように外国人ばかり(高野山へ向かうロープ―ウェイにて)

話はかわるが、最近は、ここ北海道にも外国人が大勢訪れている。特にニセコのスキー場はすごい! スキーを滑っているときはあまり気が付かないが、レストランに入ると驚いてしまう。ホント、外国に行った気分になる。やっと日本の良さが世界に認知されてきたわけで、これがブームで終わることなく長く続いてほしい。

話を戻す。そのYOUで賑わう高野山は、思いの外広い。高野山というひとつの山ではなく、幾つかの山が重なり合った高原の町で、お坊さんのための一大修行道場であるということらしい。到着してブラブラ歩く。どこを歩いてもお寺ばかりだ。たまに部活らしき高校生を見かける。高野山高校?かな。高校野球に出ると、高野連と高野山は紛らわしいな、なんてフト思ったりして。そんな中、庭に梅が咲いている。え、この時期に? そしてこちらの塀の向こうには桜が咲いている。ここで、一緒に会えるとは思わなかった。この自然状況の厳しい山の中だからこそ、北国と同じような春が訪れるのだろう。ちょっと得した気分にさせもらった高野山だ。

お寺の一角に入る。ちなみにここが今夜の宿になる。いわゆる宿坊で、お坊さんが経営している民宿あるいはペンション(こちらの方が断然大きいけれど)だ。京都の東寺にも一度泊ったことがある。けれど、高野山は規模が違う。右も左も寺、すなわち宿坊だ。宿に着くまでの道のり、あそこの宿坊がいい感じだ、イヤこちらが風情がある、などとお寺の前を通る度に、民宿やペンションを値踏みした青春の日々を重ね思い出す。ここに至っても、雑念だらけの私だ。
さて、ところで今日のお宿はどうだろうか? 長くなったので、宿坊の話はまたの機会に続けたい。