2018の雪まつり
2月になり、5日から12日にかけて札幌雪まつりが開かれた。雪まつりを終えたころから日照時間も長くなり、まだまだ雪が多いながらも徐々に春を感じるようになる。と思っていたが、今年は寒い日が続いている。
昨年、久し振りに夜の雪まつりを観て(昨年の記事を参照)、いろいろ思うところもあったので、今年は朝早く(といっても8時を過ぎていたが)会場を訪れてみた。土産店や屋台が開いていないこともあるのか、意外と観光客が少なく。「なるほどこの時間ならゆっくり見物できるんだ」などと観光客気分で大通を歩く。インバウンドとか言って外国からのお客さんは増えたのは確かだ。けれど、昔(1980年代)を知っている僕としては、前から比べるとやっぱり人は減っていると感じる。朝の時間帯とは言え、もっと多くの人がこの雪道を踏み固めていたような気がするが、どうだったろうか?
思うと、昭和のバブリーな時代は、やっぱり雪まつりもバブリーだった。一儲けしようと企む輩も多かった。こちらとしても広告を生業としていた関係で、スポンサー集めもに必死だった。雪像や会場がどんどん増え、雪を運ぶトラックで市内の道路も混雑した。ホテルがとれない、しかもバカ高くなる。近所の居酒屋までもが便乗で値上がりする、なんてこともあった。何よりも会期中の渋滞が酷く、仕事にも支障をきたし辟易した記憶がある。それでも寒くて雪に埋もれたこの時期に、大勢の人が来てくれることは嬉しかったから、夜になると勢いよく飲みに行った。北海道人って、内地からの観光客に親切で優しいんだよね、いまでもそれは変わっていないと思う。
さて、今年の雪まつり。雪像にはその年の世相が反映される。ご存じの通り札幌雪まつりの雪像には、大雪像とは別に個人のグループで制作する市民雪像がある。約2m四方に固められた雪山を削って作るのだが、今年一番多かったのが「ミニオン」だ(と思う)。そして、今年もありました、日本ハムファイターズの選手像。過去に、斎藤選手や大谷選手、栗山監督などが登場していたが、今年はやはりこの人、清宮幸太郎選手。大谷選手がいなくなった今、清宮選手が入ってくれて、ホント良かった!
大雪像で目を引いたのは、4丁目の「ファイナルファンタジーXIV “白銀の決戦”」と7丁目の「ストックホルム大聖堂」。FFの雪像は、迫力があり見る角度によっていろいろ変化して面白い。FFのゲームを知らないのでキャラクターなどは全く分からないが、夜にはプロジェクションマッピングが催されたらしいから、きっと一番人気だと思う。個人的には大聖堂の方が、屋根や人物像の仕上がりが青い空に映え、厳かな雰囲気が出ていて良かったと思う。
10丁目には「手塚治虫 生誕90周年記念」ということで、さまざまなキャラクターが出演していた。今なおイキイキと輝いているように見える。改めて手塚治虫はすごい人だなあと感心する。
暫くブラブラ歩いていると、地元の小学生がぞろぞろ現れ、何やら話しかけている。聞くと、外国人にアンケートを取っているとのこと。学校の課外授業のようで、おじせずに次々に話しかけている。いいなあ!こういう体験は。語学が苦手で外国人と見るとシャイになってしまう昭和のオヤジにとっては羨ましい。この経験を糧に、どうか立派な国際人になってもらいたい。