令和の夏の記憶

令和の夏は暑かった

昭和は、こんなに暑くなかった。眠れない夜を過ごしている。何日間、熱帯夜が続いただろうか。日中は日中で30度越え。クーラーがないから我慢するしかない。会社勤めの頃は良かったなー。バッチリ冷房を効かせ、なるべく外に出ないようにしていたこともあったと、懐かしく思い出す。

令和は蒸し暑い(笑)。 体力も我慢も効かなくなった年寄りは思う。「このまま家にいたらどうにかなりそうだ」。涼しいところがないか、いろいろ考える。一番最初に思い付いたのが図書館。ここだと、静かだから転寝もできて寝不足を解消できそうだ(笑)。でも、同じことを考える輩がいて、場所を確保できないかも。駐車場も混みそうだから入れないかも知れない。他にどこかないかと考える。区役所やホテルのロビーでボーっとする手もある。実際、勤めていた頃はこの時期そうしたサラリーマンを多く見かけたものだ。元の勤め先に行って後輩の悩みを聞くふりをするという手もある。近所のイオンでもいいか。とにかく暑いので我が家を抜け出したい。こんな厳しい夏、初めでだ。

カフェにしようと相棒は言った

実は、我が家の愛犬もそうとうバテている。もう老犬だ。相棒であるこいつを放って出かけることはできない。相棒と目が合う。「ワン」と頷く。ということで「バーナードカフェ」というペットも一緒に入れるお店に行くことになった。

犬と一緒に喫茶店。時代は変わったなあと思う。昭和の時代には考えられなかった。僕自身、こんなにも犬を可愛がるとは思わなかった。出掛ける用意を始めると、愛犬は嬉しそうに「早く行こう」と僕を促す。犬って分かるのかな? 普段はそんな反応しないのに、まったく調子のイイ奴だ。つぶらな瞳で見つめられると、コイツにはとても敵わない。

窓の外をふと見る。栗の木にたくさんイガグリが生っていた。もちろんまだ時期ではないから小さい。我が家の所有物ではないけれど、毎年頂戴している栗だ。今年は出来が良さそうだ、などと思ったりする。こんな楽しみも以前の僕にはなかったことだ。すぐに通り過ぎるだろう北国の夏。文句ばかり言わずに、楽しむ術を見つけよう。

夏の夕焼け

そして花火