唄の押し花

今年、札幌の春は遅いように感じる。このままだと、桜の見どころは連休の後半になりそうだ。玄関先には、やっとクロッカスが咲きそろったところだ。

「クロッカスね!」なんて心の中で思ったとたん、いつでも思い出すのがアノ唄「花は遅かった」だ。オジサン達はすぐに「アレね」と承知してくれると思う。僕も、随分と歌った記憶がある。多分、ソラで一番は歌えちゃうんじゃないかな。最初にセリフがあって、最後に「バカヤロー!」だ。いまだったら、どうだろう。「バカヤローはお前だ、どこ探してたんだ?」「昨日、庭のクロッカスが盗まれた。お前か?」・・・なんてSNSで書き込まれ、炎上必至かな。制作者が謝る羽目になりそうだ。そういえば、先日、三ツ矢サイダーのCMが物議を醸して放送中止に。去年はカップヌードルのCMもお蔵入りになった。なんか、息苦しい世の中になったなあ、と思う。危険だからイカン、不愉快だからイカンってことらしいけど、違う解決策はないのだろうか。

クロッカスに話を戻そう。唄が流行ったころ、クロッカスなんてまだ知らなかった。男の子は、草花の名前なんて知らないのが僕の周りでは常識だった。随分後になって、成人してからだろうか「これがクロッカス?」って知った気がする。そういえば、唄で知った花に「シクラメン」がある。他にも沈丁花、紫陽花、サルビア、金木犀・・・唄で初めて知ったというわけではないが、記憶とメロディーの間に挟まれた「唄の押し花」が僕にはいくつかあって、季節になると条件反射で口ずさんでしまうのだ。(札幌では見られない花があるのが残念!)

花ではないが、土筆が随分と顔を出している。何日か前には、空き地の蕗の薹を天ぷらで食べた。そういえば、タラの芽はまだ食していないなあ。日本酒によく合っていて、花とは別にこれもまた春の楽しみでもある。
ついでながら、フォークグループの”ふきのとう”も、この季節思い出す。大通の噴水の前で記念撮影を見ているとき、やっぱり思い出す(^^;)(わかる人はわかるよね)