冬季アジア大会観戦
先週、一週間に亘って冬季アジア大会が札幌で開かれていた。あまり関心を持たれていなかったような気がするが、どうだろうか。札幌市民として、近くで行なわれていたし、32か国が参加する国際大会ということで楽しみにしていて、モーグル大会と男子フィギュア―、そしてそれに続く閉会式を観てきた。残念ながら国によってレベル差があって、国際大会と呼ぶにはちょっと憚れる選手もいた。親善大会あるいは交流大会といったニュアンスが正しいと、観戦していて感じた。
けれど、それもしょうがないことだよね。冬季と言ったところで、雪の降らない国が多い。メダルだって、同国の3人が入った場合、2人までといった規定もあるようだ。これはこれでいいのだけれど。
残念だったのは閉会式だな。見ていて全く盛り上がっていなかったような気がする。道民のシャイな観客気質?のせいもあるだろうが、それは今に始まったことではないので、もう少し演出に工夫が欲しかったなあ、交流大会(自称!)なのだから。各国の人が入り乱れて大会フィナーレを楽しむ光景を見たかった。試合後の互いのリスペクトと屈託のない笑顔は、最高の幸せな気分をもたらしてくれると、僕は思っている。
それと、もう一つ気になったこと。真駒内アイスアリーナでのフィギュア―と閉会式は、全面的に「撮影禁止」だった。このことの意味が分からない。なぜ、禁止にする必要があるのだろうか。スマホでみんなが構えフラッシュバチバチ!って、選手に迷惑になる? あるいは、ゆっくり観たい他の観客に迷惑になる?というようなことだろうか。他に深い意味があるのかもしれないけど。確かに、前の席でそれをやられたらうっとうしい事態ではあるな。記憶に残しておくつもりで、あちこち撮影することを楽しみにしている者にとって、これでもかというくらい撮影禁止のプラカードを持って歩くお兄さんは、これはこれでウザイし、スマホの行き過ぎ撮影や自撮りは、ウーン・・・目障りだね。他人への気遣いと寛容。ここのところのさじ加減が、共通認識として通じる時代でないことが、今の難しいところか。
閉会式に関して言えば、事前にネットで禁止理由を含めて説明してくれたらいいのに。ついでに言えば、ペットボトルの持ち込み禁止理由も教えて欲しい(飲み物を買うのにめちゃ並んでた)。アスリートファーストも大事だけど、これってどちらかというと運営者が便宜的に使っている都合のいい言葉で、観客だって大事だよ。高いお金を出して観に行っているのだから。
ファンあってのスポーツ。アマチュアスポーツ運営って、前近代的っていうか体育会系っていうか、協会とOB中心によるボランティアで受け継がれ、部外者はシャットアウトで前例の踏襲。とても閉鎖的な感じを受ける。入場料を取るんだったらショーだよね。観る人を楽しませることにもっと心を砕いてもらいたい。(今回の大会だけでなく、前記のワールドカップジャンプを観戦しても同じことを感じた)
大会のチケット販売にも疑問を感じる。男子フィギュア―とセットというのは、いかがなものか。取れるところから取っておこうという魂胆が見え見え。フィギュア―が終わって帰っちゃった人が結構いて、空席が目立っていたじゃないか。閉会式が盛り上がらなかった理由の一つが、ここにもある。