ホワイトイルミネーションを撮ってみた

駅前通を大通からススキノ方面に向かって手持ちで撮影。車が多いので、もう少し上から撮影したいところだ。

このところの札幌市内の冷え込みは結構厳しい。結果、11月に降った雪が根雪となった。気象庁によると、根雪とは積雪が30日以上続いた状態を指すということで、先月18日に降り積った雪が根雪初日と認定され、観測史上2位タイで平年より2週間も早いとの発表があった。今月初旬は雨が降ったりしたけれどギリギリ融けずに頑張った?ということか。ちなみに、1961年の観測以来、根雪が最も早かったのは1998年11月17日ということで、惜しくも1日遅く記録にはならなかった。でも、この1カ月の市内の平均気温は、平年値を2度以上下回っているというから、このままいくと記録的な厳冬の1年と称されるかも知れないぞ!(別に期待しているわけではないけれど・・・)

そんな寒い12月だから、大通のホワイトイルミネーション会場には雪が20センチほど積り、それなりの雰囲気を醸し出している。今年で37回になるというから、僕が20代の後半から開催していることになる。そう言えば、東京に住んでいた頃、札幌に4、5人の友人と遊びに来ていて、雪の大通公園で年越しを迎えた記憶が甦る。まだ若かったから、雪をぶっつけ合ったり顔から雪に突っ込んだり、地下鉄の出入口の屋根から滑り落ちたりしてはしゃいでしまった。全くもって赤面だが、なぜか若いと言うだけで、そんなことが楽しかったのだ。イルミネーションで冬の札幌を盛り上げるという行事がその頃始まったということだが、それまではむしろ真っ暗で、誰もいないそれは静かな大通だった。

緑色のライトが幻想的。降ったばかりの雪がイルミネーションにちょんと乗って緑色に染まる。遠くにテレビ塔を入れて撮影。

そんな大昔を思い出しながらイルミネーションが灯る夕刻、大通公園を西10丁目から東に向かってカメラを持って歩く。先ほどまで雪が降っていたが、今は止んでいる。西外れの会場だから人はそれほど多くはなかったが、それでも立ち止まって記念撮影する人が徐々に増えてきた。その間を縫うようにスタッフが懸命に除雪をしている。僕もカメラを構えるが、観光客よりも雪かきスタッフが気になってしょうがなかった。ウーム、もう雪も止んでるし、それほどの積雪でもない。仕事に忠実なのは分かるけれど、明らかに観光客が記念撮影しているのだから、少しは気を遣うところでしょ、とツッコミを入れたくなる。全国あちこちでイルミネーションが話題となって紹介されている。老舗のイルミネーションとしては、今後もそれほどお金もかけられないと思うので、せめて雪国のサービス心を発揮してほしかった。ディズニーのキャストのようにとは言わないまでも、シャッター押しましょうか?なんて声をかけたものなら、SNSで「大通の神対応」なんて拡散するかもしれないのに。

イルミネーション撮影は、まだ明るさが残っている時間帯がベストとは分かっていたが、歩いている内にたちまち真っ暗になる。大通を駅前通りに向かうにつれて、人手が多くなる。出店もあって賑わってきた。撮影が難しくなる。今日は少しはまともな写真を撮ろうとマニュアル撮影のための三脚も持ってきたが、ピント合わせや絞り、シャッター速度、ホワイトバランス・・・と考えていると、混乱して面倒になる。手袋もできないので手が冷たい。身体も冷えてきた。年寄とデジタルカメラは寒い環境に弱い。これから円山の方に戻って友人と充電という名の忘年会だ。