道庁の楽しみ方
12月になり、市内の気温は日中、割と温かい日が続いている。でも定山渓方面にある札幌国際スキー場はすでにオープン、全面滑走可能であるらしい。中央区にある盤渓スキー場も1日にオープンして一部滑走可能になっている。我が家から最も近い藻岩山スキー場は15日にオープンとなる。当然だが、確実に冬になってきている。午後4時過ぎには辺りが暗くなり、自然の摂理を強く感じる。冬至までの数週間、いつもながらちょっと滅入った気持ちになって、あまり好きではない。早く冬至が過ぎてほしいと思う。
パラパラと雪が降る午後、市内に出たついでに北海道庁に寄ってみた。4時少し過ぎた時間だったが、いつも賑わっている赤レンガテラスは(この辺りでテレビの生中継をやっていることが多いのだが)この時間、この天気ということもあり、人かずが少なく静かだった。それでもよく見ると、一組の撮影隊が、モデル撮影を行っていて、観光バスが一台停まっていた。もう少しクリスマスが近づいてきたら、観光客で賑わうことになるのだろうか。
道庁の中庭は、この時間帯であったがすでにイルミネーションが灯っていた。ここはお気に入りの場所で、年に何度か立ち寄る。特に目的はなく、ついでに寄ることが多いのだが。来たときは「カメラを持って来ればよかった」と思う。いつ来ても、北海道にピッタリの建物であり、やっぱり札幌の顔だと感じる。小さい建物ではあるが、北海道の歴史をドーンと構えて見続けている風格がある。懐かしくもあり、凛々しくもあり、道民の誇れる建物だと思う。
以前、勤めていた会社が2町ほど離れた場所にあり、余裕のある朝は、わざわざ遠回りして中庭を歩いて通ったこともある。桜のシーズン、そして初夏はとても清々しく気持ちがいい。この場所が、この建物が残ってくれていてホント良かった。
道庁前の広場は、年間いろいろなイベントが開かれる。ぜひ札幌に来た際はどんなイベントを行なっているか調べて、この場所の良さを味わってもらいたい。
道庁に来ても、観光客は外観を写真で撮るだけで、建物に入る人はそれほど多くない。観光客に見てもらいたいといほどの展示物がないせいもあるけれど、逆に言えばあまり手を加えずに、そのまま当時を伝えていると言えなくもない。その証拠に建物内部にはまだ会議室が残っている。実際、僕もその会議室で職員を相手に打合せをした経験がある。それほど昔の話ではないから、たぶん、今もたまにはこの場所は使われているのだろう。こんな歴史的な建物で仕事できる道庁職員を、ちょっと羨ましいと思う。(ここが、仕事をする上で使いやすいかどうかは分からないけれど・・・)
僕の好きな道庁赤レンガであるが、気に入らない点が一つある。木々や花を見ながらのんびり歩いていると、よく怒られる。実は、知らないうちに車道に出てしまうのだ。この広場は、一般人には分かりにくいのだが車道と歩道がキッチリ区別されていて、すこしでも車道に出ると警備員が飛んできて声を張り上げる。すごい声で怒鳴られる。そう、小学校で廊下を走って先生に怒られる、あの感じ。それほど悪いことをしたかなあ、そこまで怒らなくてもいいだろう?って思うけれど、ここではルールに従うほかない。ご注意を。